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お知らせ・事務所通信

あなたは株をやっても大丈夫?(MT No.5)

Management Times No.5

あなただったら、AとBのどちらを選びますか?
① A:必ず80万円もらえる。  B:100万円もらえるが、15%の確率で1円ももらえない。
② A:必ず80万円支払う。   B:100万円支払うが、15%の確率で全く払わなくていい。

この質問で、株による運用に向いているかどうかが予想できます。
①をBと答え、②をAと答えた人が向いているのだそうです。

株式投資には、冷静で合理的な判断が必要と言われています。すなわち、儲けをできるだけ大きくし、損をできるだけ少なくする判断を、冷静にしなくてはなりません。

この質問の場合、合理的な判断は、「期待値」を用いることです。①について考えてみます。
まず、Aは、何度やっても100%の確率で80万円もらえるので、期待値は80万円になります。

一方、Bは、85%の確率で100万円もらえるが、15%の確率で1円ももらえないということです。従って、期待値は85万円(0.85×100万円+0.15×0円)となります。
ちなみに、期待値は、何度もやったときの平均値と考えていただいても結構です。

とすると、85万円もらえると期待されるBを選んだ方が、合理的な判断ということになるわけです。
同様の考え方で、②のほうはAを選ぶ方が合理的な判断になります。

しかし、実は、私はその逆で①をA、②をBと答えてしまいました。
このような回答をする人は、儲けを早く手に入れたがり、損を先送りしたがる傾向があるということで、株式投資には向かないそうです(涙)。

ただ、私の回りの多くの人たちも、私と同じように答えました。ぱっと問題を聞いて答えるときには、必ず80万円もらえて、ひょっとしたら100万円払わなくても済むほうがいい、という心理になるのが普通でしょう。

このように、お金をめぐる人間の行動には、必ず心理的なものがついて回ります。もともと心理学と経済学とはなじみ深いものでした。しかし、わりと最近まで、経済学で登場するのは完全に合理的な判断を下せる、いわば人間味のない人間だったのです。

そんな中、ふたたび心理学と経済学を統合して登場したのが、「行動経済学」です。この行動経済学、ちょっと知っておくと、けっこう無駄遣いを減らすことができ非常にお勧めです。
このご時世、株式投資をうまくやるためではなく、上手に節約するための方法として学んで見られてはいかがでしょうか。

(参考文献)2006年2月26日 日経新聞朝刊、友野典男著【行動経済学】光文社新書


常盤のひとりごと

昨日は、うちの息子の誕生日でした。うちの息子、誕生日とクリスマスが近いため、一年分のプレゼントを全部この一ヶ月でもらうことになります。そのため、「おもちゃばかりだといけない」ということで、半分くらいは靴などになります。

もし離れていれば、もう少し多くおもちゃをもらえるでしょうに・・・(^^;)。これなども、心理が先に立って合理的に行動できない例と言えるかも知れません。

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