経費削減の王道4(通信No.21)
常盤事務所通信 No. 21
さて、前回は、経費削減のための試算表の使い方をご説明しました。
今回は、その2割にあたる、影響の大きな支出をどう削減していくかについてです。
ほとんどの会社において、仕入と人件費がこの2割に入っているはず。
そこで、この2つについて、具体的にみていきましょう。
仕入金額の削減は、仕入先の協力が必要にはなります。
しかし、得意先への値上げよりは話やすいでしょうから、積極的に考えてみて下さい。
決めては、一覧表と具体的な削減数値目標!
まず、仕入については、「どこから」「何を」「いくらで(どんな単価で)」「どれだけ(どの数量)」「どのような条件で」購入しているのか、を考えます。
そして、昨年一年間における、上記の5項目を一覧表で整理します。
このあと、並べ替えの作業などがあるので、一覧表はエクセルで作ることをお勧めします。
あ、ちょっと話がそれますが、ここで一つアドバイスを。
この「エクセル(=表計算ソフト)」はぜひマスターして下さい。数字を見るときに、たいへん便利です。
今は、商工会議所等でパソコン教室が安く開催されていますし、解説本なども販売されています。
いったんこれに慣れてしまうと、もう他のツールが使えないくらい便利ですので。
さて次に、目標とする削減数値を全体でいくらにするのか決めてください。
この、「具体的な目標削減数値」というのが非常に大切です。
あえて、「絶対に、具体的にたてた目標数値以下にはならない。」と言い切っておきます。
一方で、実際によくありがちなのが、「とにかく、限界まで削減するんだ!」というかけ声。
仕入額でも何でも、安けりゃ安いほうがいい、という気持ちはよくわかります。
でも、それでは具体的な行動にまで落とし込めませんし、相手との交渉もできません。
(つづく)