経費削減の王道3(通信No.20)
常盤事務所通信 No. 20
さて、前回は、請求書や領収書から試算表への流れをご説明しました。
今回から、経費削減のための試算表の見方をご説明します。
うまくやるためには、俗に言われる、「2対8の法則」を利用します。
その効果は…?
経費削減において、よくありがちなのが、「お昼休みには電気を消す」というたぐいのもの。
実はこれ、ほとんどの場合、効果のすくなーい行動になってしまいます。
なぜなら、「2対8の法則」をうまく利用していないから。
「2対8の法則」というのは、「重要な2割の要因が、結果の8割をもたらす」という法則です。
もっとカンタンに言うと、例えば、売上高の8割は、上位2割の得意先への売上である。
また、経費の8割は、上位2割の科目(仕入や、人件費など)で生じている、ということです。
実際にそうなっているか、ぜひ以下のように調べてみてください。
まずは試算表のうち、「経費」や「原価」といわれる部分を見ていきます。
具体的には、「損益計算書」の「売上原価」「販売費および一般管理費」の部分です。
製造業の場合には、これに「製造原価報告書」のすべてが加わります。
これらの場所にのっている、科目とその金額を、大きい順に並べます。
科目が全部で25個あったとすると、そのうちの上位2割、すなわち上位5科目の合計が、
全部の経費と原価を足したものの8割程度になっているはず。
若干のずれは当然ありますが、こういった関係はよく見受けられるのです。
これを、「2対8の法則」といい、この上位2割の科目を削減の対象にすれば効果が出やすいのです。
そして、ほとんどの会社では、電気代が上位2割に入ることはまずありません。
ここを多少削減したところで、効果は知れたもの、というわけです。
(つづく)
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